去年の6月に手術を受けた者です☆
これは、手術を終えた半年後に書いた日記です。

【2022年】
高校生の時から、心の奥底に重くのしかかっていた脳神経腫瘍。良性だから大丈夫と、今までは経過観察のMRIやCTだけで済んでいた。頭にかたまりがあるだけで、日常生活には何にも支障がなかった。2021年9月、いつもの経過観察のはずが、想像もつかなかった現実を見た。

元気なのに、なぜ私は手術をしなくてはいけないの?頭を切らなきゃいけないの?「辛い」「怖い」「苦しい」そんなのは誰よりも自分が一番分かっていた。でも、私は誰にも心配をかけたくなくて、平気なふりをし続けた。本当の自分の気持ちを無視して、自分にも嘘をつく。泣いて話を聞いてもらっても何も変わらない、心配かける方がよっぽど辛いと、気持ちを押し殺していた。

手術当日の朝、手術室まで歩いて行った。手術の準備を始める看護師やお医者さんの姿を座りながら見ていた。私はただ手術着を着ていただけで、何の心の準備もできていなかった。ベッドに移ると、どんどん管が身体に通されていく。「あ〜、もうどうにでもなれ!」なんて思っていた。麻酔が効いて、私はどこかいなくなったような気がしてた。( 2022年6月1日。東京医科大学病院脳外科で約9時間の手術、良性神経鞘腫摘出。)

目が覚めると集中治療室にいた。いくつもの管に繋がって、足には何か圧迫するような機械が動いている。呼吸も何か入っていて苦しくて、身動きが全く取れないロボットみたいだった。だけど、心だけはずっと騒いでいた。

3日くらい食べ物が喉を通らなかった。寝たきりのお風呂禁止が1週間続き、その後はめまいで車椅子生活、最後に脊椎の管が取れ、ベッドの角度はだいぶ後になって元通りになった。後遺症で、左耳が全く聞こえなくなり、そして片方だけ顔が歪む「顔面神経麻痺」が。顔が歪んでしまったことの恐怖と悔しさで涙がとまらなかった。これでもかと色んな人を恨んだ。

退院して半年の今、ようやく分かったことがある。この3ヶ月間、顔面麻痺の治療で鍼灸院や頭蓋骨セラピーに通っていた。どうやら私の「顔面神経麻痺」は、心が張り裂けた結果らしい。積りに積もった心の叫び、過度な緊張。それが見える形で出てしまった。完全に元に戻すことは厳しいみたいだ。

自分をもっと大切にすればよかった。
ずっと見て見ぬ振りをしていたけど、ほんとは辛かった。今までよく頑張った。ありがとう。
気づけなくてごめんなさい。

元に戻らなくてもいい。新しい私になれたら、それで満足だと今は思っています。笑って毎日過ごせたら、自分や他人に感謝できる1日が過ごせたら、それが1番だと感じています。

もし手術をしていなかったら、大事な神経を圧迫してもっと大変なことになっていました。そこまでして手術するものなのかという疑問を持っていたあの頃の私を叱ってやりたいくらいです。

心配でたまらなかっただろうに手術を受けさせてくれた両親、いつ退院になるか分からない私の帰りを毎日毎日待っていてくれた息子、一緒に頑張ろうと励ましてくれた祖父、寄り添い励まし尽くしてくださったお医者さま、看護師さん、心配してくださった先輩、心の穴を埋めてくれた友達。

みんなみんな私にとって大切で、ここまで生きてこられるくらいのパワーがあって、本当に救われました。ありがとうございます。
-------------------------------------------

2023年。自分にも他人にも『ありがとう』を忘れずに、明るく楽しい一日を過ごしていきます。
心穏やかに過ごすこと、誰かのエネルギーになることを願って、私はこれからも音楽を続けます。ライスワークも頑張ります!

-------------------------

脳の手術から、ちょうど1年が経ちました。

あの日を境に何もかも変わってしまったと思った。でも、それは私に必要なことを教えてくれました。

この一年周りからよくかけてもらった言葉は、
「心の声を聞いて」
「自分のやりたいことをやってね」
「自分軸に従って」

「〜すべき」人間だった私にはとても難しかったけど、色んな人に色んな方向から声をかけてもらい、徐々に自分軸がはっきり見え、行動できるようになってきました。

大学3年の時に考えた卒業後の進路。「音楽はライフワーク、それに加えてライスワークも頑張る」。気づかないうちに、その目標も実現していました。

半年前に比べたら顔面麻痺とも仲良くなり、難聴のことも理解してもらいたいと思えるようになった事も成長。

音大を卒業し、音楽を奏でる場所がなかなか決められずにいましたが、脳腫瘍が私に確かな場所を示してくれました。

ゆるりとアップしているYouTube。きっかけは入院中、YouTubeの映像や音楽に沢山救われていた事です。外に出られない人、音楽に触れる機会がない人、どんな時でも聴ける音楽、側に置いておきたいと思いました。
今、私の一番やりたいことです。

【YouTube】https://youtu.be/HHzwj6RYWBQ

ここにいる皆さんの助けになれたら幸せです。
意味があって皆さんはここに居ます。私はみなさんにここで出会えて幸せです。

長文読んでいただきありがとうございました(^^)

  • ちむた
  • 2023/06/18 (Sun) 15:20:57
ぽんさん
コメントありがとうございます。
私は何の為に手術したのか、何の為に必要な経験だったのかとずっと考えて、出た答えが今の私です。
ぽんさんにそう言っていただけて、返信いただけたこととても嬉しく思います。ありがとうございます!
どうか、差し支えなければですが、手術から7年後の心境を教えてください。
まだまだこれから先、後遺症を恨んでしまう時もきっとありますが、あって良かったと、あの時先生に救ってもらえて良かったと、最期に思えるよう一生懸命に生きていきたいと思っています。
  • ちむた
  • MAIL
  • 2023/07/11 (Tue) 14:41:37
Re: >>ようちんさん
一年経ったので今日は経過を見てもらいました。やっぱり病院に通うたびに、手術前の緊張していた自分を思い出してお腹が痛くなります。笑

顔面麻痺のこと、同じように頑張ってる人がいるってだけで勇気もらえますね。人に会うときにやっぱり気にしてしまいがちですが、他人は自分ほど気にならないみたいですし、笑っているという行為自体が幸せなことだと思いますし、もしそう言う変な目で見てくる人がいるなら、見た目だけで判断しないでもらいたいですね。自分の機嫌は自分でとるしかありませんね。


気軽にコミニケーションとれたらと思うので、Instagram貼っておきます。

https://instagram.com/upipi_sound?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA==

ここに居る皆さんとももっとお話できたらうれしいです!
  • ちむた
  • MAIL
  • 2023/07/11 (Tue) 13:33:54
Re: ちむたさん
手術を受けて、ちょうど7年が経つ者です。
ちむたさんの前向きな投稿に元気をいただきました。
聴力を片側失った後も音楽の道で夢を叶えられたなんて、才能はもちろんですが努力されたからこそですよね。
後遺症で不便になったことはあっても、やりたい!という気持ちがあれば進んでいけますよね。
私も今日からまた前向きに頑張ります♪
素敵な投稿を読ませていただきありがとうございました♪
  • ぽん
  • 2023/06/27 (Tue) 16:07:22
>>ちむたんさん
コメントありがとうございます。

少しでもお役に立てて良かったです☆

ちむたんさんの言う通りだと思います!
自分が1番大事。
それでいいと思います。
表面上は周りに気を遣っても…心の中はそれでいいんですよー

麻痺は全て分かります。
ストローはタピオカのストローの様に太くなればなるほど吸えないですよね…
そして無表情の時は周りには分からないけど笑顔になった時の歪みに、しょんぼりしてしまいます…
若いから写真を撮る機会も多いし、友達や異性と面と向かって話す機会が多いから余計だと思います。
とーても良く分かります。
私もどうにかして写真の写り方を研究したり、デートの時に口角が片方上がらないのをヒジをついて話す事によってごまかしたり…

人によって差はあるかも知れませんが、
私は全く瞑れなかった目も瞑れるようになりました。
今思う事は無理をして異常共同運動が起きてしまった事です…
私は独学でやってましたが、鍼灸の先生やセラピーの先生に相談しながら治療をした方がいいと思います!

本当に少しずつですが、良くなると思います。
完全に元には戻らないかもしれないけど、あんなに大きな手術をしたんだもの。納得いくまで戻るといいですね☆
  • ようちん
  • 2023/06/25 (Sun) 15:05:26
Re: >>ちむたさん
ようちんさん
コメントありがとうございます。
今まで、この掲示板、ようちんさんのブログに沢山励まされてきました。ずっとお礼が言いたかったのですが、今になってしまいました。心から感謝しています。ありがとうございます。

顔面麻痺ですが、先生も脳の障害から来るものではないとおっしゃっていて、鍼灸院などでもやっぱり精神的な負担が原因なのではと言われました。片目が閉まらない、涙が出ない、鼻の大きさが違う、口角や眉毛が上がらない、寝る時に口が閉まらないのでよだれで枕が濡れる、大きめのストローは力が入らないなどあります。生活に大きな支障はありませんが、やっぱり元の顔に戻れなくても良い笑顔ができるようになりたいですよね。

私が通っているのは、「頭蓋骨セラピー」と全身の「鍼治療」「指圧マッサージ」です。色んな場所を調べあたり、数ヶ月やるも治療費が高すぎて続けられなくて他を探して、やっと今の治療にたどりつきました。でも、やってもらうだけでは満足できず、自分でも耳をほぐして温めたり、身体の循環も大事なので全身の運動もしてます。自分が前向きになる為に必要なことだなと思いました。

手術の怖さや辛さ、自分だけで背負う必要はないですね。プライドと他人への申し訳なさは捨てて、ちゃんと人を頼らなきゃダメですね。今大事にしなきゃ行けないのは自分自身なのに…と、入院や手術を経験して色んなことを感じました。
  • ちむた
  • MAIL
  • 2023/06/22 (Thu) 22:35:12
>>ちむたさん
書き込みありがとうございます。

病気が見つかってからの日々、手術、術後 大変だった事とお察しします。

年齢が若い頃に腫瘍が見つかった事や、元気なのに手術をしなくてはいけないと言う葛藤を聞いていると自分と重ね合わせてしまいます…

顔面麻痺は腫瘍が大きくなると手術が難しくなるので出やすいのでしょうね、私も8年放置後の手術だったので、中等度の顔面麻痺が出ましたが今は通常の生活は出来ています。
完全に昔の顔…と言うか表情には戻れないのかなぁとは思っています。

ちむたさんはどれぐらいの麻痺が出たのでしょうか?

術後のふらふらや、嚥下障害、麻痺や体力が落ちたり…色んな大変な経験をされたのに前向きな書き込みに、すごいな〜と思います!
  • ようちん
  • 2023/06/20 (Tue) 20:39:26

返信フォーム






プレビュー (投稿前に内容を確認)